大会会長ご挨拶

大会会長 秋山正史

皆さまこんにちは。この度岡山県で第7回中国地区介護老人保健施設大会を開催することになりました。大会会長を務める岡山県老人保健施設協会会長の秋山です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、私たちがコロナを経験してはや5年が経ちます。すでに私たちはコロナを日常の一つとして受け入れています。多くの人はあたかもコロナなどなかったかのごとく、以前の社会が戻っているように振舞っています。でも少し考えてみてください。本当に以前の社会が戻ってきているのでしょうか?
私にはコロナを機に社会が大きく変わってしまったように思えてなりません。大きく変わったこと、その一つは働き方です。周りでも日常的に在宅勤務をされている方が数名います。そのような働き方は今後も変わらないだろうと思います。少子化の影響も然りです。コロナ後の景気の回復に伴って、少子化に伴う労働人口の減少が直接強く感じられるようになりました。
買い物も然り。リアル店舗よりも圧倒的にインターネットで買い物をするようになりました。以前にもその傾向は見えていましたが、コロナで決定的になったような気がします。買い物はICTと相性がよく、その変化は一気に進みました。私たちの介護・医療は労働集約性が高く、今まではICTと親和性が良くないと考えられていましたが、ICTを用いてご利用者の個別の生活を把握し対応していくことにより生産性を上げる流れがすぐそこまで来ています。
さらには、遠いヨーロッパの戦争がこの東洋の島国にも大きな波となって押し寄せ、ほとんどの人が経験したことのないインフレが50年ぶりに話題になっています。日常品をはじめ多くの物の値段が上がっています。それに伴い昨年の春闘では3%以上の賃上げが実施され、今春に至っては5%の声が聞こえてきています。一方、私たちの介護サービスは自分たちで値上げすることが出来ません。私たちの収入は介護保険で決定される準公定価格だからです。今回の介護報酬改定ではしっかりと賃金アップを勝ち取ることが出来ましたが、長期にわたり続くであろうインフレに打ち勝ち、より良いサービスを提供するため、また一般企業と同様の賃上げを獲得するために、協会員一丸となって声をあげ続ける必要があります。
このように私たちは大きな変化の真っただ中にいます。「変化に対応できる者が生き残る」進化論の神髄は私たち老健の今後の在り方にも大きな示唆を与えてくれていると思います。今回の大会では特別講演やシンポジウムを通じて私たちの未来を一緒に考えていきたいと思います。どうぞ奮ってご参加ください。

 

大会実行委員長ご挨拶

大会実行委員長 藪野信美

この度、第7回中国地区介護老人保健施設大会を、2024年(令和6年)8月2日(金)に、岡山市で開催することとなりました。第2回中国地区大会を当地で開催していますので今回は二回目の開催です。新型コロナウイルス感染症の影響で、令和2年度・3年度の大会開催が中止されましたが、令和4年度からは各県の大会会長・実行委員長・スタッフの尽力により日程を短縮しながらもハイブリッド方式で開催してきました。昨年5月から新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、感染も一応落ち着きつつあり、社会情勢はwithコロナになりました。そこで蔓延前の状態に戻し2日間の開催を検討しましたが、病院や高齢者施設などでは依然としてクラスターが発生している状況を鑑み、1日だけの開催とし、現地参加+オンデマンド配信によりご参加いただくことにいたしました。

大会テーマは「老健は希望。未来は老健Ⅱ-全世代型共生社会の構築に向けて-」です。会場は、岡山県医師会館三木記念ホール及び岡山コンベンションセンターです。まず、全国老人保健施設協会 東憲太郎会長の基調講演、続いてシンポジウムを予定しております。テーマは「老健の持続可能性~人材を中心に~」です。中国各県からシンポジスト5名に出ていただきます。外国人材・離職防止・研修と教育・地域との関係性・処遇・ICTの活用について発表し、今後の老健施設の問題点や在り方などについて討論していただく予定です。令和6年度の介護・医療報酬改定により介護職員の処遇改善が行われておりますが、いまだに続く介護人材の不足など諸問題についての討論から展望が開けることを期待しています。
シンポジウムの後は懇親会を開催します。昼食と特別企画でお楽しみいただき、ご参加の皆さまが親睦を深める場になれば幸いです。くだもの王国岡山ならではのメニューをご堪能いただけると存じます。
午後の演題発表では20演題の発表を行っていただく予定にしております。最後は、日本医師会常任理事の江澤和彦先生による特別講演がございます。
本大会が皆さまのお役に立てれば大変うれしく思います。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

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